エリートテレビ局マンの新人作家いじめ
高田文夫の『ビバリー昼ズ』や故景山民夫のエッセイで知っている人も多いと思うけれど昔々、テレビ局の人間は、威張っていた。ふんぞり返って、そのまま後に倒れた奴さえ居た。
テレビの黎明期、その真っ只中に正規の社員として入社し、憧れの制作に配属されたエリートだったのは間違いないが、謙虚を忘れたエリート意識丸出しのその上にヤクザな商売だからなのか無茶苦茶な奴が多かった。
出入り業者(作家、音楽担当ets)に対して、それはそれは凄かったんだよ。新人の作家なんてゴミかゴキブリ扱いで当然名前なんて呼んでもらえない。
「おい!」 「お前!」 「そこの奴!」
たかが入社して4、5年程のディレクターがだよ。
後で分かった事は、その連中は、巨泉や前田武彦、青島幸男や城ゆうすけさんたちにイジメられていたそうで、その報復的な意味合いもあったらしい。
理由はともかく、その非人間的な扱いの標的にされた俺も高田も景山もたまったもんじゃない…が、耐えに耐えた。3、4年が過ぎて、ようやく一応作家の卵扱いされるようになる。ゴミから卵の殻に出世したわけだ。
その卵の殻に出世した頃、新しいバラエティーが始まるって言うんで恩着せがましく、そのディレクターが声をかけてきた。
D 「源〜!使ってやるよ!」
喜び勇んで行くと先輩の作家が既にメイン作家になっていて、そのディレクターとタメ口状態。俺たちは細かい所や面倒くさいところばかり書かされた。でも贅沢言っちゃいけない。コントも書かせてもらえるようになったんだから。
ある日、夜中まで打ち合わせの後必死に台本をまとめ終わるとディレクターと先輩作家に…。
二人 「ご苦労さん。いいよ帰って。大先生に悪いからタクシーチケットも出してあげるから」
嫌味を言われながら、ようやく帰宅…ほっとする間もなく電話が鳴った。さっき別れたばかりのディレクターだ。
D 「悪い!急ぎで直して貰いたいところがあるんだ、直ぐ来てくれ」
切羽詰った声。
源 「コントの落ちが弱かったのか?落ちへの持って行き方が違ったのか?…それともタレントの名前間違ったとか…まさかね…いったい何だろ」
ドギマギしながら、なけなしの数千円でタクシーに飛び乗り局へ。息を切らしてディレクターのデスクへ戻った。
D 「良かった!間に合ったよ!」
源 「はい!どうしたんですか?」
D 「うん、ここ!」
と台本を指差す。何の事だかさっぱり分からない。
源 「え?」
D 「ここだよ、ここホラ!ここが『を』になってるだろ?これを『が』にした方が良いと思うんだ」
源 「はい?」
D 「だから『を』を『が』に変えてよ。俺が、やっても良かったんだけど作家先生の原稿を勝手に直したら悪いだろ?」
何が何だか分からないまま言われた通りに『を』を『が』に書き換えた。
D 「よし!これで印刷に出せる。OK!いいよ帰って。ご苦労さん」
制作の部屋の片隅で、その状況を見てクスクス笑っていたのが先輩作家の玉井冽。
頭の中真っ白になって、怒りをどう表現したらいいのかも分からない。文無しで吉祥寺まで歩いて帰ったのは確かなのだが途中の記憶が一切無い。
これって、あきらかにイジメだよね。でも反撃でもしようもんなら即座にクビ!だから俺も民夫も高田も、当時の新人作家たちは、み〜んな恨みを原動力に生き残るしかなかった。そして勝ち残ってしまうと今度は、ホラ!手のひら返しが待っている。しかしよくイジメられたな〜エリートのテレビ局マンに…それにしても何であんなに偉そうだったんだ?あいつら。
テレビの黎明期、その真っ只中に正規の社員として入社し、憧れの制作に配属されたエリートだったのは間違いないが、謙虚を忘れたエリート意識丸出しのその上にヤクザな商売だからなのか無茶苦茶な奴が多かった。
出入り業者(作家、音楽担当ets)に対して、それはそれは凄かったんだよ。新人の作家なんてゴミかゴキブリ扱いで当然名前なんて呼んでもらえない。
「おい!」 「お前!」 「そこの奴!」
たかが入社して4、5年程のディレクターがだよ。
後で分かった事は、その連中は、巨泉や前田武彦、青島幸男や城ゆうすけさんたちにイジメられていたそうで、その報復的な意味合いもあったらしい。
理由はともかく、その非人間的な扱いの標的にされた俺も高田も景山もたまったもんじゃない…が、耐えに耐えた。3、4年が過ぎて、ようやく一応作家の卵扱いされるようになる。ゴミから卵の殻に出世したわけだ。
その卵の殻に出世した頃、新しいバラエティーが始まるって言うんで恩着せがましく、そのディレクターが声をかけてきた。
D 「源〜!使ってやるよ!」
喜び勇んで行くと先輩の作家が既にメイン作家になっていて、そのディレクターとタメ口状態。俺たちは細かい所や面倒くさいところばかり書かされた。でも贅沢言っちゃいけない。コントも書かせてもらえるようになったんだから。
ある日、夜中まで打ち合わせの後必死に台本をまとめ終わるとディレクターと先輩作家に…。
二人 「ご苦労さん。いいよ帰って。大先生に悪いからタクシーチケットも出してあげるから」
嫌味を言われながら、ようやく帰宅…ほっとする間もなく電話が鳴った。さっき別れたばかりのディレクターだ。
D 「悪い!急ぎで直して貰いたいところがあるんだ、直ぐ来てくれ」
切羽詰った声。
源 「コントの落ちが弱かったのか?落ちへの持って行き方が違ったのか?…それともタレントの名前間違ったとか…まさかね…いったい何だろ」
ドギマギしながら、なけなしの数千円でタクシーに飛び乗り局へ。息を切らしてディレクターのデスクへ戻った。
D 「良かった!間に合ったよ!」
源 「はい!どうしたんですか?」
D 「うん、ここ!」
と台本を指差す。何の事だかさっぱり分からない。
源 「え?」
D 「ここだよ、ここホラ!ここが『を』になってるだろ?これを『が』にした方が良いと思うんだ」
源 「はい?」
D 「だから『を』を『が』に変えてよ。俺が、やっても良かったんだけど作家先生の原稿を勝手に直したら悪いだろ?」
何が何だか分からないまま言われた通りに『を』を『が』に書き換えた。
D 「よし!これで印刷に出せる。OK!いいよ帰って。ご苦労さん」
制作の部屋の片隅で、その状況を見てクスクス笑っていたのが先輩作家の玉井冽。
頭の中真っ白になって、怒りをどう表現したらいいのかも分からない。文無しで吉祥寺まで歩いて帰ったのは確かなのだが途中の記憶が一切無い。
これって、あきらかにイジメだよね。でも反撃でもしようもんなら即座にクビ!だから俺も民夫も高田も、当時の新人作家たちは、み〜んな恨みを原動力に生き残るしかなかった。そして勝ち残ってしまうと今度は、ホラ!手のひら返しが待っている。しかしよくイジメられたな〜エリートのテレビ局マンに…それにしても何であんなに偉そうだったんだ?あいつら。






